長良川鉄道の車窓からみた岩石その3で紹介した珪質泥岩層と層状チャートが接している露頭を再度紹介します。
道の駅「美並」を北へ向かい、しばらく進むと短いトンネル(根村洞門)を通ります。そのトンネルを過ぎて400mほどの右手(東側)に接骨院がありますので、その先を右折します。近くに車を停めて、右折したところから50mほどをさらに右折して支流沿いを東へ進みます。途中で橋を渡り、支流の右岸に出てそのまま東へ進むと、長良川の河原へ下りることができます。
支流と長良川の合流地点の10m弱南に、珪質泥岩と層状チャートが接している露頭があります。
写真は珪質泥岩層と層状チャートが接している露頭を東からパノラマで撮ったものです。「長良川鉄道の車窓からみた岩石その3」では境界線が間違っていましたので、上の写真では訂正しています。
美濃帯堆積岩類は、海洋で噴出したり堆積したりしたものが海洋プレートによって移動して、陸地(現在の日本列島)に付加したものです。
チャートは砂や泥が届かないような陸地から離れた深海底で堆積したものですが、珪質泥岩は陸地に近づいたところで堆積したものです。そのため、珪質泥岩はチャート形成のもととなっている放散虫と泥の粒がまざって堆積しています。
写真の中央に写っているレンズ状(淡灰色)の岩石がチャートです。そのチャートに近づいて撮ったものが下の写真です。
地質図において、この露頭地点(×地点)は、そら色(Msi)である珪質泥岩からなる地層と、オレンジ色(Mch)であるチャートからなる地層の境界付近にあります。
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