
県道324号白山美濃線の美濃市と郡上市美並町の境界付近を西へ進むと、道路から層状チャートの露頭が見えます。県道324号にある境界表示板の西へ100m弱の場所です。
地質図を見るとわかりますが、この層状チャートはメランジュの中に巨大な岩塊として分布しているものです。
灰色(Mmx)中に小さなオレンジ色(Mch)がある地点(×地点)がこの露頭のある場所です。オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、灰色がメランジュからなる地層です。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)


ここの層状チャートは、淡青灰色をした数cm~5cmの厚さのチャート層に、淡灰色をした数mm~2cmの厚さの泥岩層をはさんでいます。間にはさんでいる泥岩層が厚い部分もあります。

川の方へ下りて、南東から露頭を見ると層状チャートが褶曲しているのがわかります。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。

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赤褐色の層状チャートの褶曲【美濃地方の露頭9】
坂祝町取組の木曽川の堤防沿いにある施設(排水樋管)の南に、赤褐色の層状チャートが広がります。
赤褐色の層状チャートの褶曲 :加茂郡坂祝町取組木曽川沿い右岸
赤褐色のチャートは、チャートの中に含まれている鉄分が酸化して赤鉄鉱として含まれているので赤いのです。酸化するには酸素が必要なため、赤褐色のチャートが堆積したときは海洋中に酸素が多くあったと考えられます。