郡上市八幡町瀬取小瀬子にある長良川鉄道「自然園前」駅のすぐ東の道を南へ歩きます。長良川に向かって90mほど進むと、堤防道路に突き当たります。
左折し東へ110mほど進むと、河原へ下りる階段があります。階段を下りて、東(下流)へ50mほど進むと、河床に南東に延びる露頭が見えます。ただし、水量が多いときは水面下になります。場所は、高速道路橋梁の300mほど上流です。珪質泥岩層と思われる露頭です。
珪質泥岩層と思われる露頭は、全体的に泥をかぶっていて見にくいですが、暗緑灰色をしています。(肉眼で見る限り珪質泥岩だと思いますが、顕微鏡下で確認してはいませんので、”珪質泥岩層と思われる”という表記にしてあります)
この珪質泥岩層は、西北西-東南東を軸として、北へ傾いています。その軸の方向(西北西-東南東)が出っ張っていて、写真を撮ったときには水面上に出ていました。
5cm~20cm厚の珪質泥岩層の間に、淡緑灰色をした5mm~1cm厚の泥岩層が挟まっています。また、側方へ地層が延びているのがわかります。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。
地質図において、この露頭(×地点)は黄色(Mss)の中にあって、黄色はおもに砂岩からなる地層です。地質図上では、珪質泥岩はそら色(Msi)で表現されていて、×地点の南では、黄色の砂岩層中に数ヶ所で小規模に分布していますので、同様のものだと思います。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)