八幡町相生のチャートと混在岩【長良川本流沿い露頭編125】

国道156号を北進し、八幡町相生の法伝橋(青い橋)の手前(国道沿いに駐車スペースあり)で長良川沿いを見ると、右岸に大きな岩の塊が2基、露出しているのが見えます。

両方ともチャートですが、北側のチャートの岩と法伝橋の間の河床を見ると、黒っぽい岩が河床に露出しています。その露頭は混在岩です。

地質図を見ると、オレンジ色(Mch)と灰色(Mmx)の境界部分に近いです。南側にはオレンジ色であるおもにチャートからなる地層が、北側には灰色であるメランジュからなる地層が分布しています。そのため、法伝橋の下流ではチャートと混在岩が見られます。

写真は、河原にそびえ立つ2基のチャートのうち、北側のものを西からパノラマで撮ったものです。このチャートの露出している部分は、南北に21mほど、東西に15m弱、高さ7mほどです。

郡上市八幡町相生中山の法伝橋下流の右岸露頭

全体的には層状はあまりはっきりしませんが、赤色(エンジ色)の部分では層状チャートも見られます。写真は、上の写真に写っているチャートの16mほど西に露出している赤色層状チャートを東から撮ったものです。この層状チャートは、エンジ色をした数cm~6cm厚のチャート層の間に、エンジ色~灰色をした数mm~1cm厚の泥岩層がはさまっています。

写真は、河原にそびえ立つ南側のチャート(上の写真では右に小さく写っている)を南から撮ったものです。このチャートの露出している部分は、南北に13m、東西に12m、高さ7mほどです。赤色層状チャートの部分や暗青灰色~黒色をした層状チャートの部分が見られます。

下の写真は、法伝橋の15mほど下流の河床に露出する混在岩を北東からパノラマで撮ったものです。左上に写っている岩は、上の写真に写っているチャートの岩(左側)です。

下の写真は、中下の写真の中央少し左を撮ったものです。ここの混在岩は、黒色の泥岩の中に、長径が10数cm~数10cmのレンズ状をしたチャートや珪質泥岩の岩塊が多く入っています。基質の泥岩の部分が少なく、チャート層や珪質泥岩層の間に泥岩が入り込んでいるという状態です。スケールとして置いてある折れ尺(上の写真)、ハンマーの長さはそれぞれ1m、約28cmです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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