長良川本流沿い露頭編その116で紹介したチャート中に貫入した玄武岩が見られる露頭から北(上流)へ20mほど進んだところで、チャート中にドロストーンが入った露頭があります。
長良川右岸では八幡町浅柄~貝付にかけて、及び左岸では八幡町と美並町の境界付近において、チャートにドロストーンが入った露頭は4箇所(長良川本流沿い露頭編その98、99、105、110)紹介しました。
ここの露頭では、暗灰色~黒色のチャートに、表面が淡褐灰色で、内部は灰色をしたドロストーンが、おもに細長いレンズ状で入っています。
下の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。ハンマーの左側に横方向に入っているのがドロストーンです。横方向に3層入っているのがわかります。
ドロストーンの部分は少し凹んでいて、チャートとの浸食の違いがわかります。
写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。
下の写真は上の2層のドロストーンを近づいて撮ったものです。上の層は厚さが3cm~4cmで、長さが約90cmで細長いレンズ状です。下の層は厚さが3cm~4cmで、長さは約65cmあり、同じように細長いレンズ状です。
地質図において、ドロストーンがチャート中に入った露頭(×地点)はオレンジ色(Mch)の中にあり、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)
下の写真は、同じ露頭を南(右側)から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。