泥質岩片を多く含む砂岩層【長良川本流沿い露頭編162】

美濃帯堆積岩類中の砂岩層は、陸地側から川などによって海へ運ばれた砂などが元になっています。

それが海洋プレートによって海洋から運ばれてきたもの(チャートや珪質泥岩、石灰岩、玄武岩質火山岩類)と海溝付近で出合って、一緒に大陸の縁(現在の日本列島)に付加しました。

今回の露頭を紹介します。
国道156号の郡上市大和町内を北進し、万場大橋を渡って550mほどのところを右折します。川の方(東)へ100m弱進むと突き当たるため、車を止めます。

すると正面少し左に砂岩層が露出していますので、河原へ下ります。

砂岩層の河床露頭は南北7mほど、東西6mほどです。写真は砂岩層を西から撮ったものです。

郡上市大和町万場中万場の右岸河床露頭

下の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。写真の下部にある黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。

さらに近づいてハンマー付近を撮ったものが下の写真です。
ここの砂岩層は灰色~暗灰色をしていて、おもに中粒砂からなっています。数mm~数cm径の泥質岩片が多く入る部分もあります。大きい岩片は5cm×2.5cmのものもあります。
スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。

下の写真は上の写真のハンマーの右を、より近づいて撮ったものです。数mm~数cm径の泥質岩片が多く入っているのがわかります。スケールとして置いてある定規の長さは約17cmです。

地質図において、この砂岩層の露頭(×地点)は黄色(Mss)の中にあり、黄色はおもに砂岩からなる地層であることがわかります。 (地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

     

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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