八幡町名津佐左岸の混在岩(チャート、砂岩の巨大岩塊)【長良川本流沿い露頭編115】

郡上市八幡町名津佐には、長良川鉄道を横切る遮断機のない名津佐踏切があります。そこを渡り、北西方向にある竹やぶの中を通って河原へ下ります。

河原には混在岩が広く分布しています。

郡上市八幡町吉野名津佐左岸露頭(遮断機のない名津佐踏切を通って北西へ)

ここで見られる混在岩は、黒色泥岩の中に、おもに数cm~1mほどの大きさが様々な砂岩チャートの礫(岩塊)を含んでいます。

下の写真は、上の写真に写っているコンベックスの左上を近づいて撮ったものです。黄色のスケールの左にある大小の礫は2個ともチャートで、大きい礫は80cm×27cm、上の小さい礫は27cm×13cmです。

基質である黒色泥岩には一定方向の割れ目があり、その方向が曲がりくねっている場所もあります。

また、12m×2mの巨大なチャートの岩塊や、13m×10mで高さ4.5mほどの巨大な砂岩の岩塊も見られ、黒色泥岩が周りを埋めているようです。

下の写真は、上の写真に写っている露頭の東にある12m×2mの巨大なチャートの岩塊を含む混在岩を南東から撮ったものです。ハンマーの右上から左下にかけて見られる灰色のものがチャートの岩塊です。

地質図において、巨大岩塊を含む混在岩の露頭(×地点)は灰色(Mmx)の中にあって、灰色はメランジュからなる地層です。対岸にはチャートが分布します(次回、次々回に紹介します)。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

下の写真は、上の写真に写っている露頭から東へ15m強にある露頭を南西から撮ったものです。13m×10mで高さ4.5mほどの砂岩の岩塊です。ハンマーの下方には、黒色泥岩がブロック状の砂岩(レンズ状をしたものが多い)に入り込んでいるのが見られます。

スケールとして置いてあるコンベックス、ハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ1m、約28cm、約20cmです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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